漆は湿気があるほうが乾きます。

さわやかな秋が待ち遠しいこの頃です。

さわやかさを感じさせるのは温度と湿度のバランスですが、
な、なんと!・・・漆にとっては、乾燥しているときのほうが、乾きが悪いとのこと。

漆は湿気ている時期、つまり梅雨の頃のほうが、乾燥している冬場よりも早く乾くそうです。
そして、乾く早さによって、漆の色にも影響がでるそうです。

春でもストーブを付けて仕事をしている蒔絵師さんがおられたり、
職人さんの経験による勘?によって仕上げられているようです。

ところで、湿気ている方が「漆が乾く」というと理解しにくいのですが、
湿気ている方が「漆が固まりやすい」というと、なんとなくわかったような気になりませんか。(^_^;)

湿気ている方が漆が固まりやすいのは、漆の化学的な成分によるようです。

■ 漆の成分についての展覧会
漆の成分といえば、今年の春、ちょっと変わった漆の展覧会を見に行きました。
大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館で開催されいてた「漆の再発見」(2010年2月3日~3月30日まで)です。

「漆の再発見」大阪大学総合学術博物館 2010年2月3日~3月30日まで

美しい漆器を展示した”漆器の美”の展覧会というものではなく、
漆、つまり漆の木の樹液を加工して得られる天然樹脂のウルシオールの化学的な構造や、その構造決定に至るまでの研究についての展示に重点がおかれていました。

■ 天然木と天然漆・・・そしてプラスチックとウレタン塗装

この「漆の再発見」展ですが、、有機化学なるものの展示説明は、恥ずかしながら、ちんぷんかんぷんでしたが、会場を入ってすぐのところにおもしろい展示がありました。

4種類の同じ形のお椀(蓋付)が並べてあって、「ご自由に触ってください」とあるのです。

1.器が天然木で、天然漆で仕上げ
2.器が天然木で、ウレタン塗装(か何か天然漆以外)で仕上げ
3.器がプラスチックで、天然漆で仕上げ
4.器がプラスチックで、ウレタン塗装(か何か天然漆以外)で仕上げ

これらを順に触って見てみたのですが、ほとんど違いがわかりませんでした。

通常、天然木よりもプラスチックの方が重いといわれていますが、
この展示品の場合、天然木の器の方が、プラスチックよりも重く感じられました。

一緒に見に行った友達も、「違いがわからないね、なんか、天然木の方が重い感じやねぇ・・・???」と

色つやなどは、会場が大分暗くされていたので、あまりはっきり違いがわかりませんでした。

見るからに安っぽい感じのプラスチックのお椀もあるでしょうが、
結構、天然漆の塗りに近いものができるんだなぁと、妙に関心してしまいました。

■ 帰りに、別のフロアーに展示してあった、待兼山のワニ(マチカネワニ)の巨大な復元骨格を見て帰りました。

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輪島塗の風景

投稿者: 輪島塗の風景

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